
ゴムクローラーについて
ゴムクローラーは鉄クローラーに比べて軽量、静音、設置路面損傷軽減などの多くのメリットがある反面、ゴム材質ということから使用方法によっては非常に傷つきやすくなっております。また、経時変化などによって材質の変化等の性能降下もあります。
しかし、近年のゴムクローラー材質、構造などには著しい性能向上がみられますので正しい取扱運転操作や保管方法などにより耐用年数を延ばすことは十分可能です。
ゴムクローラーの取扱いについて
1. 禁止事項
凹凸の激しい路面や岩盤面、鉄筋や金属屑の上、木端や切株の上、河川敷や水中などでの運転操作やステアリング操作はゴムクローラーを傷めますので行わないで下さい。
また、コンクリート路面や高温になったアスファルト面上での過度のステアリング操作も十分注意して下さい。
2. その他の注意事項
ゴムクローラーに付着した燃料、オイル等油脂類をそのままにせず、洗浄、拭き取りを行って下さい。また、ゴムクローラーの脱落、損傷の原因にもなりますので緩んだままの状態で使用せず正規に調整して下さい。
3. 保管に関する注意事項
長期間の保管となる場合は極力直射日光や風雨を避けて屋内やシートカバーなどで保護して下さい。ゴムクローラーの接地面も湿気の多い場所は避けて下部に保護材などを敷いて下さい。
ゴムクローラーのサイズ確認
ゴムクローラーのサイズ表記はメーカーにより若干の違いはありますがそのほとんどが(表1)の通りとなりますのでご注文時に参照下さい。また、自動車タイヤなどと同じくゴムクローラーの内側にサイズの刻印がある製品もありますので確認して下さい。
当社の表示は 幅×ピッチ×リンク数(駒数) になります。
ゴムクローラーの交換要領
ゴムクローラー交換作業は一部に危険を伴う場合があり、正しく行わない時には事故につながる可能性があります。以下に建設機械(一部農機も兼ねる)での一般的な交換要領の例を記載しますので安全作業を心がけながら参考にしてください。
車両姿勢
建設機械の場合機体での車両持ち上げが一般的ですが、(図1)のようにAもしくはBのどちらの状態でも必ず台座を設置し交換作業は必ず2人以上で行い合図の取決め確認をしてから作業に入ってください。安全装置を解除した場合、他の操作レバー等に触れた時に車両が動きますので十分に注意しながら関係する操作レバーであってもゆっくりと確認しながら正確に操作し、急操作は絶対に避けてください。農機(コンバイン)の場合、油圧ジャッキなどでの持ち上げになりますが台座設置のタイミングなどには十分注意してください。
また、これらの作業を行う場所は広さが十分にある環境で路盤の安定した安全に作業出来る所で実施してください。
ゴムクローラー交換要領
ゴムクローラーの交換作業時にゴムクローラーの張りを調整する装置からグリスを排出する作業がありますが取扱いを誤ると人体に影響をおよぼす非常に危険な場合があります。
このタイプの車両のほとんどがグリスシリンダー装置によりゴムクローラー張り調整を行います。この装置の内部のグリスは常に高圧がかかっておりグリス排出バルブなどを急激に緩めすぎたりすると内部グリスが飛び出したりし、顔などを近づけていたりすると重大な事故につながります。グリス排出バルブを緩める時はゆっくりとゴムクローラーの状態を確認しながら操作して下さい。ゴムクローラーを前後に操作するとグリスが排出しやすくなる場合がありますがもしもこの作業中に緩まない等の不具合が確認されたら無理をせずにもよりの関係各所へ御相談下さい。
ゴムクローラーの脱着作業要領は(図2)のようにすると比較的に簡単に行えます。
脱着どちらの場合もこのような状態にしてから鋼材パイプなどを利用しゆっくりと滑らせるようにしてゴムクローラーを移動させます。
組付けの場合、ゴムクローラーの前後がしっかり収まっていることを確認したら正規に張りを調整します。この場合機種により張り寸法は異なりますが一般的な張りの目安として(図3)を参考にして調整してください。
調整が終わりましたら車両を降ろし試運転などで再確認します。
張り調整の一般的な参考値として(図3)のトラックローラーとゴムクローラーの接地面隙間はゴムクローラーの中心部で10mm〜20mmの間くらいになるように調整して下さい。
また、使用中もこまめに張りを確認、調整することによりゴムクローラーの寿命を延ばすとともに車両寿命を延ばすことにもつながります。